小学1年生の子に塾は早いのか?キャリア20年の元小学校教師が答えます

  • 「小学1年生だから、まだガッツリ勉強させたいわけじゃない」
  • 「でも何かやらせないと成績が心配……」

このような悩みを抱えてる親御さんは、非常に多いと思います。

今回の記事ではキャリア20年の元小学校教師である、この私が「小学1年生の通塾」について、データを元に徹底解説したいと思います。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

小学1年生の子に塾は早い??

「小学1年生に塾は必要か」という問いに対して、一概に答えることは難しいです。

なぜなら、お子さんの学習状況や将来の目標によっても変わってくるからです。

まず、考慮すべきは小学1年生と言う年齢において、学校生活に慣れるだけでも大きな負担があるということです。塾と言う新しい環境や人間関係に適応することはお子様にとって非常に大きなストレスとなる可能性があります。

ただし、小学校受験等ですでに幼児期から幼児教室に通っていたお子さんなら、塾に通うことが生活の一部になっているので比較的スムーズに移行できるかもしれません。

小学校に入学後、お子さんの学習状況に不安を感じているのであれば、まずは塾に通う事の負担の大きさを慎重に検討すべきだと考えます。

なぜ小学1年生の子に塾は早いのか?

私は、小学1年生に「学校以外の場所での学習」はまだ不要であると考えます。

理由は以下の3点です。

  1. 低学年は親と勉強するのがおすすめ
  2. 塾へ行くほど難しい学習内容ではない
  3. 勉強よりも大切なことがある

まず1つ目の理由は、知らない塾の先生と新たな人間関係を形成するよりも、大好きな家族と学習した方がリラックスして学習に取り組めるからです。

2つ目の理由は、小学校1年生の学習内容は塾へ行くほど難解ではないという事です。

3つ目の理由は、小学校1年生の子供にとって、勉強以外にも経験すべきことがたくさんあるという事です。

例えば、勉強は自宅で親子で取り組み、習い事で思いっきり体を動かすというのもいいでしょう、小学1年生のお子さんには、お子さんの興味の赴くままに様々な習い事をさせてあげるというのもとても良い経験となります。

このような理由から、小学1年生に塾はまだ早いと私は考えます。

小学校1年生の塾通い、早いのか?遅いのか?統計から解説

統計1

このグラフは、2015年から2023年までの小学生の通塾率の推移を表したものです。赤線が高学年、ピンク線が低学年となっています。

グラフを見ると、小学校低学年の通塾率を示すピンク線は、増加傾向にあることがわかります。コロナ禍で一時減少したものの、その後増加の一途をたどっています。

この5年間には、教育業界において※教科書の改訂、新型コロナウイルス感染症の流行、GIGAスクール構想による一人一台端末の導入など、大きな変化がありました。

そのような変化の中で、低学年のお子様に塾が必要だと考える家庭が増えてきたのかもしれません。

この結果から塾が必要か不要かはわかりませんが、塾にお金をかける家庭が増えているということが言えます。

ただ、私の経験から同じお金をかけるのなら塾ではなく家庭学習のためのプリントや教材を買って自宅で学習するのもおすすめです。その根拠については、下のグラフをご覧ください。

統計2

この表は、どんな学習塾に通わせているのか、低学年と高学年に分けて集計されています。

上記の表から、小学校1~3年生のお子さんは、プリント教材を中心とした塾を選ぶ傾向が強いことがわかります。

(黄色いラインマーカーの部分)これは、補習や予習復習といった学習内容の強化よりも、学習習慣の定着や、反復学習による問題への慣れを目的としている場合が多いと考えられます。

したがって、補習型の通塾は、小学校高学年になってから検討しても遅くはないでしょう。

教科書の改訂とは

教科書は4年に1度のペースで指導内容や学習内容が改訂されます。

その改定で大きな変化(例えば4年生で習っていた内容が3年生へ移行するなど)があることもあれば、前回とほぼ変わらない内容のまま改訂することもあります。

道徳の教科書にスポーツ選手が起用されたり、音楽の教科書に流行の歌が起用されたりするときにニュースになることもあります。

前回の改訂で一番大きかったのは、一人一台端末で学習できる工夫が増えたことだと私は感じています。どの教科でも教科書のあちこちにQRコードがつけられ、補足の画像等が見られるようになっています。

GIGAスクール構想とは

GIGAスクール構想とは、子供たちに向けてICTの整備を行う文科省の取り組みのことです。

自治体により、一人一台端末はiPadであったりMicrosoft Windows端末であったりの違いはありますが、授業で積極的に使われるようになりました。

今までにできなかった自分だけの写真を撮ること、友達の意見を一度に共有できることなどメリットもたくさんあります。

小学校1年生の塾通い、早いのか?遅いのか?具体的にどうしたらよいのか?

小学1年生の塾通いは、お子様の成長段階を考慮すると、まだ早いと考えられます。

小学校の6年間で親御さんが予想もしない様々な出来事が起こり得るからです。

具体的には思春期や反抗期を迎えたり、人間関係で悩んだり、学校に行きたくなくなることが考えられます。

まだ素直で可愛らしく、何事にも一生懸命に取り組む時期である小学1年生のうちに、親御さんが積極的に関わり、様々な経験をさせ、規則正しい生活を心地よく感じられる時間を大切にしていただきたいと思います。

「今から塾に通わせなければ受験に間に合わない」「内申点を稼げない」といった特別な理由がない限り、おすすめはしません。

小学1年生の子に塾は早いのか?キャリア20年の元小学校教師が答えます:まとめ

小学1年生の子にとって中学受験など明確な目標が定まっている子以外は塾はまだ早いです。

なぜなら、小学校と言う新しい環境に慣れるだけでも大変で、まだ体力もない1年生には精神的にも体力的にも負担が大きく、小学1年生程度の学習内容であれば家庭でもサポートできるからです。

勉強以外の部分に目を向け、お子さんが興味を持てる習い事を探してみるのも一つのやり方です。

小学1年生には塾ではなく他のやり方でアプローチしていくのがおすすめです。

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